エマ1~3巻 感想

エマ   作 森薫

 番外編含めてコミックビームで2002年から2008年まで連載されていた「エマ」の感想を書いていきます。
 2005年にはアニメ化もされたこの漫画ですが、あらすじは産業革命時代のイギリスを舞台とした、階級社会と恋を主に描いています。

エマ (1) (Beam comix)エマ (1) (Beam comix)
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エマ (2) (Beam comix)エマ (2) (Beam comix)
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1巻

img071.jpg 冒頭にもあるように、この漫画の時代設定は産業革命に突入したイギリスであり、古い生活習慣や社会様式が揺らいでくる時代であります。
 メイドのエマと貴族のウィリアムが出会い、惹かれあう様子は、かなり王道的。このときは二人の間に障害は見られず、そのままゴールしちまうんじゃないかとも思えましたよ。
 が、ラスト、ウィリアムの父は階級主義であったため、エマとの結婚は認められそうにない、というところで1巻は終わり。身分違いの恋、というシチュエーションはよくあるものですが、ここまでイギリスらしさを描こうとしているところにこの漫画の個性があると思いました。
 しかし、まあ…、基本的に落ち着いた雰囲気の中進行するこの漫画ですが、インド人のハキムによって静寂に思いっきりぶち壊されていますねw。でも、ハキムのひょうひょうとしたキャラはある意味雰囲気を出しているとも言えるのですがね。
 

2巻

img072.jpg 2巻最初でエマとウィリアムは万博に行くわけですが、そこでもう二人はキスしちまってます。優しくて控えめな性格のエマが遂に見初めた男がウィリアム、ということになりましたが、やはりウィリアムの父が階級が大きく違うエマとの交際に猛反対となっています。で、結局エマは身を引くことを決意します。
 私たちは階級が異なる人どうしの恋に関する物語を読んでいることが多いので、そのような恋は結構簡単に成就するだろうと思っているかもしれません。しかし実際のところはやっぱり難しいものなのでしょうね。自分の恋を押し通そうとすれば、自分と恋人が下流生活を送るだけでなく、上流階級として使っていた人々の生活までも危機に陥る可能性があるのです。

 そうそう、この漫画って背景や人々の服に対する書き込み量がものすごいですよね。背景や服が人に負けていないというか、作者が生み出した人間がそのままそういう文化の生活に混ざっていると言っても過言じゃないかも。


3巻

img073.jpg 3巻ではウィリアムが半ば自暴自棄に上流階級として生きることを決意したことと、エマのメイドとしての新しい職場について描かれています。
 ウィリアムの決意は見ていてなんとも寂しいものです…。表向きは正統派の紳士と見せかけて、実はその心の奥底は空虚で満ち満ちている。深く考えることはしないでただ表面的な上流階級として生きる、そんな生き方をしていてはいつまで経っても心からの心地よさを味わうことはないでしょうね…。
 エマが少し戸惑いながらも仕事をこなしていくのを見るのはなかなか爽快です。登場人物たちも思っていると思っているように、読者から見てもエマは何だか安心するキャラです。何をやらせてもそつなくこなし、失敗はしない。だけど、だからこそ、一体何を考えて何をしようとしているのか、というような疑問もまた思い浮かんできます。


4~6巻
7~9巻
10巻&総括

テーマ : 漫画 - ジャンル : アニメ・コミック

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