妄想代理人1~4話 感想 

妄想代理人
 妄想代理人は今は亡き今敏さんが監督した、最初で最後のテレビアニメです。私個人としては、これで今さん監督のアニメを網羅したことになります…。
 2004年に作られ、制作会社はマッドハウスです。放送局はWOWOWでしたので視聴者は少なめかと思われますが、時間が経った今でもネット上でたまに評判を聞くほどの面白さを持っているようですね。

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1話 少年バット参上
 OPはやはり今さんの好きなミュージシャンである平沢進さんの楽曲です。OPからしていきなり普通のアニメと違う。普通ならもっと登場人物のかっこいいシーンを見せたりすることが多いですが、このアニメのOPでは登場人物たちが色々な背景の前で笑うだけ。センスあるぜ!

 最初は、不幸そうな、言い訳ばかりで何かに追われている人々を映しています。このアニメのテーマは、こういう人々なのだろうか?
 このアニメは2004年に制作されましたが、妙に「現代的さ」を感じましたよ。最近は技術や社会が変化するスピードがかなり早いので、最近の「8年」(今は2012年ですので)というのは結構長いと思ったり違和感を感じたりするのですが、このアニメではそういうことが一切感じられませんでした。インターネットとか「負け組」とかネット上のデマとか炎上とか。
 音楽(効果音?)は地味に素晴らしい。サスペンス的な雰囲気を出すのにかなり貢献しています。例えば、少年バットが現れ、襲うときのアップテンポの音とか。
 ストーリーは、「少年バット」という通り魔を探すことが目的のようです。しかし、その事件には何か妙なものが漂っているのですね。解放されたかった月子が通り魔に襲われたのは偶然だったのか?それとも狂言だったのか?しかし、ジャーナリストが襲われたとき、少年バットの言った「ただいま」の意味とは一体何なのか?

 EDはかなり落ち着いているけど、やっぱり変なもの。登場人物はみんな眠っていますが、EDのラスト、みんなはマロミの周りを囲むように眠っているのに、若い方の刑事だけみんなと寝る向きが異なっている。一体これは何を指すのか…。
 予告はパプリカに出てくる意味不明な言葉みたいでした。いやまあ、パプリカのほうが遅いんですけどね。

2話 金の靴
 OPはもちろん1話と異ならないのですが、少し思いました。OPでは登場人物が笑っているのに、背景には死のようなものが漂っていることが多すぎる。月子さんは靴を脱いでビルから飛び降り寸前だし、、少年は濁流に飲まれているし、若い方の刑事は落ちているし、年取っている方の刑事の後ろには核爆発っぽいのが起こっているし…。ばあさんと少年バットはよくわからん。

 1話は少年バットに襲われた月子の話ですが、2話は少年バットに間違わられた優一の話となっています。少しオムニバス形式となっているのかな?
 優一はやはりうぜえですけど、能力あるからまあいいやと私は思います。「嫉妬なんてしないんだから!」と意気込むのも嫉妬のようなもんか?まあいい、まあいいんだ!
 優一はいじめを受けるようになりますが、いじめを受けるようになってからは少々誇大妄想的な発想になっていると思います。そういえば、この「妄想代理人」のタイトルには「paranoia agent」となっていますが、妄想は妄想でも「誇大妄想」の方なのかな?「妄想」自体もparanoiaへと訳せるんだろうか?
 誰を指しているのかよくわかりませんでしたが、月子は誰かに「会ったことある」ようでした。月子と優一は何か関連性があるのか、少年バットはいかにしてターゲットを選んでいるのか?謎は尽きません。

 DVDにはちょっとした特典が付いていましたが、各話にチェックポイントなるものが付いているのが独特で面白かった!そのチェックポイントというのは伏線だけではなく、製作者のこだわったシーンなんかの解説もあって、初見ではわからなかったところに気がついたりして楽しかったですよ。他のアニメもこういうのがあるのかな、無ければもっとこういうの普及して欲しいな。
 
3話 ダブルリップ
今回は2話に登場した優一の家庭教師、蝶野晴美の話となります。おとなしい彼女の中には「マリア」という派手好きな風俗嬢の人格が潜んでおり、典型的な二重人格となっています。
 晴美の二重人格っぷりはこれだけでそれなりの作品となるほど、その描写は丁寧かつ狂気に満ちていますね。以前見た「パーフェクトブルー」のように、どこからどこまでが本当なんだ!?と迷ってしまうほどのものでしたよ。
 で、別人格に侵蝕されてにっちもさっちもいかなくなったとき、少年バットは現れた。毎回感じますが、少年バットがバットを振り下ろしたときには戦慄しましたよ。単に「驚いた」というのではなく、こう、何と言うか、「自分の脳の中心を打たれた」ような、そんな感じがしました。

4話 男道
 4話は警官の蛭川雅美の話。彼は家族持ちのマイホーム建設中の父親であり、男らしく生きることを美徳としていて、自分を男らしい男だと自負しています。が、実際は、暴力団と繋がりがあり、風俗通いをしている、汚らわしいとしか言いようが無いほどのおっさん。
 「俺は男らしく生きるんだぜー!」というようなことを言いながら、汚いところを見せられるから、私も憤りましたよ!しかも挙句の果てには、暴力団に金をたかりまくったツケを払うために盗人をすることになります。なんともまあ、意地汚い、貪欲の、理性の無い、馬鹿。こいつは救いようはねえわ。
 と思いましたが、やはりいい加減本人も気づいたのか、理想とする男と現在の自分のギャップに煩悶し、「俺を止めてくれー!」と悲鳴を上げるようになります。そして少年バットは現れた。また少年バットによる被害者が増えるのかと思ったら、何と捕まっちゃった。ど…どうすんだよ!まだ4話だぜ!?謎がもう解けてしまうのか!?

 4話の時点で被害者を省みると、被害者は妄想に囚われ、苦しんでいたのが多かったですね。それはただの偶然なのか、それとも少年バットは人の心を見透かしていて、救いを与える存在なのか!?


5~8話
9~12話
13話&総括
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