秒速5センチメートル 感想

雑記
 ジョギングしてみたら、足が痛くなった。
 北アルプス行ってからずっと痛いような気がする。
 もう一ヶ月も経つからいい加減直ってほしい。


秒速5センチメートル

 連休のアニメ映画第二弾。「鬱になる」とか「背景超きれい」とかで有名な秒速5センチメートルをレンタルして見ました。連作短編アニメであり、1話から3話まであります。
 1話の「桜花抄」は、転校で離れ離れになった遠野貴樹と篠原明里の小学校のときの出会いやその関係、そして中学生になった遠野が篠原の場所まで電車で会いに行こうとしますが、電車は雪のため大幅に遅れてしまうことなどを描いています。
 2話の「コスモナウト」では、東京から種子島に転校してきた遠野と彼に恋する澄田の視点を中心としたストーリーで、遠野のことや彼女の将来や希望を描いています。
 そして3話の「秒速5センチメートル」では、社会人となった遠野と篠原のすれ違い(?)もしくは結局だめだったのかという諦観(?)を描いています。この最後の話は今でも登場人物の心情についての考察されていたりします。

 とりあえずこの映画の第一印象は背景がキ○ガイレベル。ヤバイ、マジヤバイ、ジブリレベルかもしれないほど背景に見入ってしまった作品だった。
 正直言うと、最初見たときは背景に見入りすぎて話が全くわからなくなったという状況に陥ってしまうほどでした。いやはや、背景きれいすぎなのも考え物ですね。まあこの作品は「アニメ」としてよりも「映画」として見るべき作品なので、背景きれいすぎなほうが雰囲気でますからこれが正しいでしょうが。
 1話の満開の桜、なんでもない教室のワンシーン、2話では瞬く星空と広大な種子島の風景、3話ではどこまでも広がる都会の風景がかなり印象に残りました。ていうか全シーンキャプチャーしてデスクトップの背景にしたいほどです。それほど一枚一枚にこだわりをみせているようでした。

 音楽もかなりすばらしかったです。ピアノの悲しくも切ない音色にのせたプロモはかなりよかったですし、主題歌の山崎まさよしさんの「One more time One more chance]も監督はいい曲選んだなあとしみじみに感じます。
 主題歌については、DVDについていた新海監督インタビューによると確か「多くの人が知っている曲で作品を表したい」みたいなことを言っていました。もともと監督は1話5分ほどで10話ほどのアニメを作り、それぞれにテーマソングを入れたかったらしいです。その名残がこの「秒速5センチメートル」です。
 後、声もなかなか味があってよかったです。遠野の声は俳優がやっているのでほとんどアニメっぽくないのですが、そのおかげで実写邦画のような雰囲気が出ていましたし、この作品が「アニメ」という虚構丸出しのものではないというような感じも受けました。
 

 まだまだまだ考察が続いているシナリオですが、まず判断材料としてこのまとめサイトと、新海監督インタビューで言っていた、「速度をテーマにしている」ことを挙げておきます。

 第一話は最後の遠野の独白以外は、耳をすませば並みに死にたくなるほど甘くていじらしいという説明で事足りるんですが、問題は遠野の独白。遠野が篠原とキスをしたときに、13年間生きてきた全てを分かち合えたような気がした反面、明里の温もりと魂をどのように扱えばいいのかわからずにこの先一緒にいることは出来ない、巨大すぎる人生と茫漠とした時間が横たわっていた、というようなことを思っていました。
 一体なぜそんなことを思ったのでしょうか?確かに遠野は篠原のことが好きですが、だからといって彼女をどうすればいいのかわからないらしいのです。人生という巨大で長すぎるものを自分が制限できるわけがない、というようなことを思っていたのかもしれません。好きだからこそ相手を大切にしたい一心で、自分は身を引いてしまうかもしれないことを感じている、と私は思っています。

 第二話では、澄田の事に関しては普通にわかりやすいのですが、やはり問題は遠野。澄田が「遠野君ははるか先を見ている」というようなことを感じて、結局告白せずに終わってしまいました。そして遠野は出す当てのないメール(内容は夢の話以外に何かあるのだろうか?)を、書いては保存せずに消してしまうことを繰り返しています。
 はるか先を見ているのですから、遠野は遠くにいる篠原をまだ想っているのでしょう。しかし、メールは一体何なんでしょうか?上記の1話の考察が正しいのなら、やはりこの時点でも遠野は篠原をどう扱っていけばいいのかわからないのではないでしょうか。ですから伝えたいことがあっても、やっぱり伝えられない、これからも交際を続けてもいいのかわからないようなことを思っているのでしょうか?

 第三話は最も議論が白熱する話です。ちなみに、最初この記事書いたときは遠野の恋人である高野を篠原と勘違いしてしまったので、書き直しました。
 遠野は仕事人間になっていて、高野という恋人も出来ています。しかし、高野から「あなたと1000回メールをしたけれど、あなたとの距離は1センチも縮まらなかった」というメールを受け取ってしまいます。一方篠原は普通に結婚しようとしていて、遠野との思い出を振り返っているようでした。遠野に対してそんなに未練は感じていないようでした。
 ラストシーンでは、遠野と篠原が踏み切りで再会しますが、お互いが振り返って相手を見ようとしたところにいいタイミングで電車が通過。電車の通過の後は篠原の姿がありません。遠野はずっと電車の通過を待っていました。遠野は未練タラタラなのかと思っていると、案外清々しい顔で踏み切りから立ち去っていきました。
 
 お互いに接点を持たなくなって生活を始めた二人ですが、お互いとも相手のことを忘れていないようです。遠野は相手のことを心の奥底から忘れられないのか、どこかはっきりとしないというか、清々しい気持ちはあまり持っておらずに生活していましたようです。
 二人が過去に理想としていた将来は、二人が結ばれることだったと思います(少なくとも遠野は)。遠野と篠原が結ばれるという未来も確かにあったでしょう。しかし、そうはなりませんでした。
 「one more time,one more chance」
 もう一度、会いたい。もう結ばれることは無いだろうけど、過去は過去として美しいものとして置いておき、ただ、会いたいのでしょうか。少し複雑で理屈の入らない感情なので、ここでの「会いたい」という感情を考えるのは置いておきましょう。


 見た直後は結構な鬱になりましたが、純文学みたいな雰囲気と美しい背景、音楽によって心が洗われて大変清々しかったです。アニメ映画でこういう雰囲気っておそらく初めてかもしれなかったので、大変新鮮でいい経験にもなりました。


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テーマ : アニメ - ジャンル : 映画

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コメント

No title

プロフィールに「考察記事には突っ込み希望」ってあったのであえて気になった点を書いとくね。
第三話で携帯に連絡してたり、ベットを一緒にしてるのは明里じゃないです。水野さんという別の女性。
貴樹と明里が、そこまで行けるくらいであれば、別れても単に合わなかったで納得が行く、ある意味幸せな普通の恋愛です。
貴樹と明里は岩舟での別れから、10数年後のラストシーンですれ違うまで会っていないはずです。
今の季節や春先に合う作品なので再見するのもいいかなと思います。

> 第三話で携帯に連絡してたり、ベットを一緒にしてるのは明里じゃないです。水野さんという別の女性。

 ホ、ホントだ…。これはなかなか恥ずかしい勘違いでした。
 自分は水野さんの存在を全く認知していなかった…。これを始めて見たときに、どうしてこんな勘違いしたのだろうか?と疑問に思うほどです。
 ご指摘ありがとうございました。
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